オーストラリア:移民労働者保護プログラムを通じて、数千人のビザ保有者への賃金未払いや現代奴隷制などの搾取の実態が明らかに
[National migrant worker scheme uncovers 'shocking' exploitation in first year of operation] 2026年3月31日
[非公式英文和訳:ビジネスと人権センター]
移民労働者のビビアナ氏(プライバシー保護のためフルネームは未公表)は、賃金を支払わない雇用主のもとで働き続ける以外に選択肢がないと思っていたが、ニューサウスウェールズ州労働組合のFacebookページに掲載された労働者の権利に関する投稿を目にしたことをきっかけに、自らが搾取されていることに気づいた。[...]
[...]ビビアナ氏は雇用主から真夜中、時には深夜1時や2時に電話があるなどの嫌がらせを受けていたという。「電話に出なければ、雇用主は無礼で攻撃的な態度をとった」と彼女は語る。また、待遇について雇用主に申し入れたところ、ビザの取り消しをほのめかされたという。[...]「『あなたはただの移民で、この国で権利なんてない』と言われた」とビビアナ氏は述べた。[...]
その後、ニューサウスウェールズ州の地方裁判所は未払い賃金として4万ドルの支払いを命じたが、彼女はいまだ受け取っていない。
数百万ドル規模の未払い賃金と搾取
ビビアナ氏は、連邦政府が実施する「移民労働者保護のための情報提供と教育プログラム(The Protecting Migrant Workers — Information and Education program)」を通じて支援につながった数百人の移民労働者の一人だ。しかし労働組合は、このプログラムが5月の予算審議で削減される可能性があると懸念を示している。
同プログラムは全国規模で12か月間実施されており、各地の労働組合が助成金を受け、多言語で権利教育および法的相談を提供している。[...]
クイーンズランド州では、州南東部ガットンの農場で働くアフリカ系移民70人が、長年にわたり年金積立(スーパーアニュエーション)を支払われていなかったことがプログラムを通じて判明した。[...]
ニューサウスウェールズ州だけでも、潜在的な未払い賃金請求額は135万ドルに上り、雇用主が法令に違反した搾取や労働災害の事例も確認されている。
[...]ニューサウスウェールズ州労働組合の書記長マーク・モリー氏は、このプログラムで明らかになった不当な扱いの多くは、予算が削減されれば見過ごされてしまうと指摘する。
「このプログラムでは実際に現場に入り、搾取されている労働者と直接会い、そうした状況から救い出している」とモリー氏は述べている。[...]