日本:技能実習生の「失踪」を生み出す労働環境と制度上の課題が浮き彫りに
[実習先から逃亡した「失踪者」向け求人の厳しい実態 暴力、不払い…それでも働くのはなぜか] 2026年7月12日
[記事の紹介文:ビジネスと人権リソースセンター]
ベトナムから日本にやって来たズンさん(45)=仮名=は、技能実習生として約80万円の手数料を借金で支払って来日したにもかかわらず、来日前の説明と異なる労働条件や暴力に直面し、実習先から「失踪」した。
失踪後は、SNSを通じて見つけた不法就労の求人から、ブローカーに手数料を支払って仕事や住居を紹介してもらい、7カ所目の職場である部品工場で、時給900円で12時間立ちっぱなしで働いた。技能実習先では手取りは月12万円だったが、手取りは25万円に。
一方、不法就労者は常に不安定な立場にさらされており、給与の不払いや突然の解雇、社会保険に加入していないため、全額を自己負担で治療しなければいけない事例が報じられている。
出入国在留管理庁によると、2020~2024年の5年間で、劣悪な労働環境などを理由に実習先から失踪した外国人は3万8,321人に上る。2027年4月からは技能実習制度に代わり育成就労制度が始まる予定だが、転職制限が一部残るため、失踪の問題が続くことを懸念する声もある。
ズンさんは、失踪者を単なる「不法就労者」として捉えるのではなく、失踪を生み出す制度や労働環境そのものを見直す必要性を指摘している。